And this is just a sound doodle...
制作スランプできづいたこと
音楽や芸術、いわゆるアーティストたちが直面することのある制作スランプですが、私自身、曲を詰めていって完成させるような作業が重荷になり、音楽そのものを作ることが楽しくなくなった時期がありました。
「あ、もしかしたら、こういう感じで音楽をやめていくのかもな…」と思った瞬間も何度かありました。それでも気付けば、ただ音を鳴らしている自分がいました。
そこから生まれたのが『OtonoDiary - オトノダイアリ - (sound diary) 』という、自分が鳴らした音を記録する企画です。
Sound Doodle (音の落書き)
この企画は、英語で言うならSound Doodle。
以前、ほぼ毎晩、寝る前にベッドでノートに落書きをする習慣がありました。そんな風に気軽に鳴らした音を日記のように残していければ...と思ったんです。
「緻密に計算された作品」を目指すのではなく、未完成の音をそのままを記録する。
それがOtonoDiary の基本スタイルです。
偶然と実験を楽しむ
OtonoDiaryのベースは、即興演奏と生成音楽の組合せで、そこに実験的にいろんな「仕掛け」を試していきます。
・演奏した結果の音を分割してランダムに再配置
・フレーズを切り抜いて反復させる
・グリッドからはみ出た音もそのまま残す。
この手法では、ある程度のところから自分の意図を超えた音が勝手に生まれます。そんな偶発的な音もそのまま受け入れて、自分の楽しみや聴きどころにしています。
なんならその予測不能な音、キテレツな音、そうした音が並んだり重なったり繰り返されたりしたときの違和感が大好きなんですよね。はは。
古き良きUSインディーロックのDIY精神や実験性に通じるアプローチかなとも思っています。
心境 - 原点回帰と受容
この企画は、音楽制作を楽しむことができなくなった自分、音楽を作れなくなっていた自分を受け入れるプロセスだったように思います。
最初に楽器や新しい機材に触れたときのように、理論も説明書もなく、ただ手探りで音を鳴らす...。その原点に戻ることで、むしろ感覚が研ぎ澄まされていくのを感じました。
だからこそ、この音を「作品」として形にしていこうと思ったのです。
やはり原点回帰というか、なにしろまず最初に「音を鳴らす」があるんだなと思います。
AIに聞いてみた
ちなみに、自分が鳴らしている音のジャンルが分からなかったので、コンセプトや手法などを伝えた上でAIにその音について質問してみました。
すると、Experimental Music、Ambient、IDM、Glitch、Generative Music、 Sound Art、Soundscape...といったジャンルに分類されました。
さらに「意図と偶然が交差する」、「断片化された記憶」、「浮遊する音の波」などのコメントまで!ここまで言われるとこっぱずかしくなっちゃいますね。
でも、自分ではなかなか上手く説明できなかったりする場面が多いので、こうしてジャンルで言ってもらえると、ホントに助かります。
AIに聞いてみたことで、自分の方向性がより明確になったとも思ってます。AIというとAI作曲の方が話題になりがちですが、こうした相談をすることで「気付き」があったりするのは良いですよね。
(*この記事も自分の雑な文章をAIに整えてもらい、それを参考にしながら書き直しました。)
制作スランプを超えられた小さなヒントたち
・短くていい:OtonoDiaryはほとんどが2分を目標にしています。
・ジャンルは気にしない:Ambient、IDM、SlowCore...その時の気分のままに。
・できるだけ緩く:考えすぎない。弄くりすぎない。意図しない音もウェルカム。
「完璧にする」「完成させる」ことを目的にしなくても、今はいい音が鳴らせていればそれで十分かなと思っています。
OtonoDiaryのこれから...
これまでは何か始めようとしても企画倒れに終わったり、長続きしないことが多かった私ですが、「ただ音を鳴らすだけ」は無意識レベルで続けられました。
なので、未完成のままでいいから、このまま音だけは鳴らし続けていこうと思っています。
そこから次の一歩が見えてくるのかなと...。
誰かのためにとか、何かの基準に合わせて音楽を作っていた時期もありましたが、これからは自分が楽しんで鳴らした音を一緒に楽しんでくれる誰かがいてくれたら嬉しいな...なんてことを密かに思っています。
とりあえず当面はYouTube、InstagramなどのSNSでアップしていきますね。
「かっちりした音楽じゃなくてもいいけど、なにか音がほしいなぁ」そんな時に聞き流してもらえたら嬉しいです。
