2020年5月19日火曜日

iZotope Neutron 3のちょっと捻った使い方:「FocusしないMix Assistant」2つの方法


はい、ヒの字です。

iZotope Neutron 3のMix Assistantは、ミックスバランスの出発点を提案してくれるというドンデモ素晴らしい機能だということは皆さんもご存じの通りです。

それでMix Assistantの設定の中で少なくとも1つのトラックをFocus(曲の中心/主役)に選ばないといけないワケですが、どのパートも目立たせたくないような曲の時には、「特に何もFocusしたくないんだけどな...」となってしまいます。さぁ困った。

そんな皆さんにおすすめしたいのが「FocusしないMix Assistant」

正しいかどうかは分からないのですが、曲のトラック数が少ない場合だと、なかなか良い感じのミックスバランスを提案してくれると思ったので、どのパートも目立たせない軽い感じのストックミュージックやフリーBGM制作の時短には有効かも

そんなワケで紹介していきましょう。
「FocusしないMix Assistant」は2つあります。


***ここから先は有料です***

スミマセン。嘘です。
とりあえず「さぁ困った」のところまで話を戻しましょうね。

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「FocusしないMix Assistant」その1:空トラックを使う


ある日、Mix Assistantの「Select a focus for your mix.」の画面で、「う~む。どれもFocusにしたくないんだよなぁ」って思いながら少しボケ~っとしていたのですが...

空のトラックを作って、それをFocusしてみてはどうだろうか?


と直感的に閃いてしまったんですね。

つまり、空のトラックを作成して、そこにインサートしたRelayをFocusすることで、実際に音を鳴らしているトラックを「Focusしない」Mix Assistantが可能になるんじゃないか?ってことです。

そしたら、あらまぁなんてことでしょう。思っていた通り、なかなか良い感じのミックスバランスを提案してくれたんですね。何回も断っておきますが、正しい使い方かどうかは分かりませんよ 笑? でもこいつは使えるかもしれない!!

ということで、2019年の師走にこのことをツイートしたら、あいぞたんがリツイートして下さって、多くのアイゾトピアンの皆さんから「いいね」も頂きました。

その時のつぶやき

それで引き続き、この「FocusしないMix Assistant」を使って時短ミキシングを楽しんできたのですが、今年2020年皐月のある日、この方法でMix Assistantくんが興味深い提案をしてきたことから幾つかの実験や検証を経て(別途記事を書きます)、「FocusしないMix Assistant その2」が生まれてしまいました。

実はちょっと今も驚いているのですが、コチラです。

「FocusしないMix Assistant」その2:全トラックをFocus


まずはコレをお聴きください。



Mix Assistantの「Select a focus for your mix.」の画面で、全トラックのFocusにチェックを入れ、Mix Assistantくんにレベル調整をしてもらった直後のミックスバランスです。

グループ・スライダーもノー・タッチ。全トラックのPanはもちろんCenterのまま。HoRNetさんのTheNormalizerで-15LUFSに設定して書き出したmp3ファイルです。

念のため使用音源は以下の通りです。

ドラムス: Addictive Drums 2
ベース : Organic Picked Bass
アコギ : Akkord Guitar (Kontakt Factory Library)
エレギ : Junk Guitar (アルペジオ・モード)
オルガン: Kontakt Factory Libraryからのもの

どのパートも目立たせないミックスとしては悪くないと思いません?というかなかなか良くありません?(好みはあると思いますが...)

Neutron 3のマニュアルには「ボーカルなど複数トラックのFocusは可能だけど、全てのトラックをFocusしても良い結果が得られるわけではないよ。」と書いてあるんですが、本当に「良い結果が得られるわけではない」のかどうか、つい試してみたくなったんですね。

つまり、全トラックをFocusすることで「Focusしない」Mix Assistant を成立させることができるんじゃないか?と思ってしまったんです。自分でも何を言っているかさっぱり意味が分かりません 笑。

それでも、私の場合は良い結果が得られたんじゃないかなと。ミキシングの出発点としては十分すぎるバランスだと思ったのですが、実は「全てのトラックをFocusしても...」のくだりではなく、今回のケースの場合、その前の「複数トラックのFocusは可能」に当てはまったのか?と思ってみたりしてみたり。

iZotope開発チームの皆さ~ん!
その辺どうなの~?ってことで

まとめます


DTMerさんの中には、AudiostockなどのストックミュージックやフリーBGMを制作している方も多いと思いますが、それ以外でもトラック数の少ない曲とかだったら、私が言うところの「空トラックを使用する」Mix Assistant「全トラックFocus」のMix Assistantは有効なんじゃないかなと思っています。

あ、そうそう。それから元々の構成の都合で「空トラックを使用する」Mix Assistantの方の音がなくてごめんなさい。あればもっと説得力があったかもですよね。

そんな感じで詰めが甘くてグダグダなのですが、よろしかったら皆さんも試してみてくださいね。(よかったら試してみた結果なども私のTwitter宛てにこっそり教えてください 笑)

はいっ。今回はここまで。
ここまでお付き合いいただきありがとうございました~。



コチラに続きます
HoRNetのTheNormalizerで自動ミキシングができるらしいので試してみた - iZotope Neutron 3 Mix Assistantとの比較あり

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*私ヒの字が制作した音楽やお仕事内容はコチラからご覧いただけます。
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