2020年5月13日水曜日

iZotope Ozone 9のMatch EQを実際に使ってみたお話


はい、ヒの字です。

現在ストリーミング配信中の曲「Next Time On...」で、iZotope Ozone 9のMatch EQを使ってみたので、実際にどんな風に使ったか、そのお話などを...。



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全体的にはWeezerの1stアルバムみたいなサウンドに


Ozone 9のMatch EQは、ざっくり言うと全体的な音の感じをリファレンス音源に近づけるエフェクト。具体的な解説や使い方などは、いろんな人たちがたくさん書いていらっしゃるので省略しますね。

今回の曲「Next Time On...」は、90年代にアメリカで観たTVアニメのエンディングというか「次回予告」で流れていた曲をイメージしてまして、サウンドも90年代にしたいなと。

ほいで、マスタートラックにインサートしたMatch EQでキャプチャしたリファレンス曲は、みんな大好きWeezerの「My Name Is Jonas」。どんな曲が知らないよ~って方はコチラをどうぞ~♪(うるさめ注意でお願いします。)



いつ聴いても良い曲だなぁ。続いて自分の曲もキャプチャして周波数スペクトルを並べて見てみましょうね。


オレンジ色の線がWeezerで、ブルーの線がHeezer(ヒの字だけに...)。もうひとつの白い線が自分の曲に適用するEQカーブになるわけで、画面右下のFINE TUNEってところのSmoothingとAmountで曲線の微調整をするわけですね。

Ozone 8のマニュアルでは、マッチングEQ(同じ機能)の注意書きとしてこんなことが書いてあったのを思い出しました。
・Amount 100%、Smoothing 0%で理論上、最もリファレンス音源に近いEQカーブだけど不自然になるので、どちらも50%以下で設定してちょ。

・リファレンス音源に完全にマッチさせるのではなく、音の感じを全体的に寄せるのがゴール。
今回の場合、初期設定のAmount 10%、Smoothing 50%で良い感じだと思ったので、そのままで。画像で見て分かるように、ローエンドとハイエンドがそれぞれちょいとブーストされた感じですかね。

結果どうなったか聴いてみます?


(元の音と比較できないので何とも言えないかもしれない...よね。)

実はギターのバストラックもMatch EQしてたのよ


そうなのよ。してたのよ。

ギターは、Fujiya InstrumentsのJunk Guitar(左)とImpact SoundworksのShreddage 3 Stratus(右)で打ち込んでいまして、ギターのバストラックにまとめているのですが、そこにMatch EQをインサートしています。

ギターのターゲットはと言いますと...Smashing Pumpkinsの「Silverfuck」という曲。こんな曲ですよ。(轟音注意でお願いします。)



この曲のイントロはギターだけなので、そこをキャプチャしているんですね。ほいで先ほどのギター・バストラックもキャプチャしたのがこちら。


マスタートラックと同じく、FINE TUNEはそのまま。いちおう念のために当時のインタビューとか調べて、アンプシミュでマーシャルJCM800にファズというセッティングにしていたのですが、Match EQで更に補強って感じですね。

おわりに


リファンレンス音源に自分の曲を近づけられるMatch EQ。実際に使ってみて思ったのは、使い勝手も良いし、イメージするサウンド作りへの近道というか、もうワープ・レベルで時短できるという印象でした。

ついでに思ったのは、Ozone 9を購入するならStandardではなくAdvancedの方かなってこと。なぜなら、Ozoneの各モジュールを個別のプラグインとして使えるから。

今回みたいな使い方で言えば、マスタートラックにOzone 9をインサートして、そこにMatch EQモジュールを使うこともできるけど、ギター・バストラックなど個別トラックにインサートするにはプラグインとしてMatch EQを使えた方がいいもんね。

Ozone 9の新機能としては、Low End FocusやMaster Rebalanceがあるけど、これらもMatch EQと同じく個別プラグインとしてミキシングの中でも使っていきたいですよね。とっても助かるパスカル。

色々な機能が「痒い所に手が届く」というか、「痒くなりそうな所に既に手が届いている」というのがiZotopeさんの製品ですよねぇ。自分で言ってて、どんな例えか分からないですけど。

そんなこんなで、この記事で書いた内容を以前Twitterで呟いてみたところ、「あいぞたん」の愛称で広く親しまれているiZotope日本語公式アカウントさんから、もれなくコチラをいただきました (いつもありがとうございます 笑)。


はいっ。それではこの辺で!!
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。



P.S. 「Next Time On...」は、『ぐるぐるぺったんこEP』に収録されています。お使いのストリーミング・サービスでお楽しみくださいね。

・AppleMusicの人はこちら

・Spotifyの人はこちら


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