2016年5月7日土曜日

BABYMETAL感情論:メタルか否かは関係ね〜♪ 大事なことは好きかどうかだけぇ!



はい、ヒの字です。

実は今までも色んなタイミングで書こうと思ったのですが、セカンドアルバムがリリースされてワールドツアーも始まったことだし、また最近は色んなところで「日本人初の快挙」と話題になり、それについて様々な議論を巻き起こしているということで、満を持してBABYMETALにハマっていった過程や、彼女たちについて個人的に思うことをぶちまけていこうと思いますよ。(専門的なことは他の人にお任せw)



それではいってみよー!
(長くなります)

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BABYMETALとの衝撃的な出会い

私がBABYMETALを知ったのは2013年の初夏でした。その少し前くらいから、自分が80年代後半から90年代の頭に聴き込んでいたハードロックやヘヴィメタル(以下、HR/HM)を久しぶりに聴きたいな~と思っておりました。また、同じ頃に小学校高学年になった甥っ子がHR/HMに興味を持ち出したりしてたもんで、いろいろと改めてHR/HMについていろいろと調べていたんです。

そんな中、YoutubeでBABYMETALのこんな動画をみつけてしまったんです。


とにかく最初は違和感しかなかったですw 彼女たちがよくインタビューでも言っている「なんじゃこりゃ!?」というのが第一印象でした。そこから関連動画をいろいろと見ていったワケです。

当時は「メギツネ」がリリースされたばかりで、YouTubeで聴くことのできた曲は限られていましたが、「ド・キ・ド・キ☆モーニング」や「Catch Me If You Can」はポップだけどヘヴィだし、「イジメ、ダメ、ゼッタイ」(以下、IDZ)はちゃんとしたヘヴィメタルだし、「いいね!」や「ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト」においてはエレクトロとヒップホップ要素がヘヴィサウンドに融合されているし…。

楽曲的なところはかなりツボだったのですが、それをアイドルが歌っているワケで、しかも少しコミカルにも見えるけど歌詞とリンクしたキレッキレのダンスをしちゃってくれちゃってるワケです。これはもう違和感だらけでしたw

更に言っちゃうと、当時は小学生だったYUI-METALとMOA-METALの「合いの手」が幼すぎて、特にIDZの「合いの手」には違和感どころか抵抗感すらあったというのが正直なところです。

ただ、なんだかその違和感をもう一度…みたいな感じで何度も動画をみてしまうんですよ。しかしこの感じ、何かの時に似てているなぁとも思っていたんです。


その違和感はPerfumeの時と一緒だった

この時よりもう少し遡りますが、当時「ポリリズム」でブレイク直前だったPerfumeにも、同じような出会い方をしていたことに気付いたんです。あの時は、シンセポップやエレクトロポップを調べていてPerfumeの記事を読み、YouTubeで「近未来三部作」のミュージックビデオをはじめとする動画を見て、やっぱり同じ違和感を感じつつも、曲の良さやダンスの面白さに惹かれてしまい何度も見ていました。

と同時に、「でもさ、これってアイドルなんだよな。俺、今アイドルのビデオを見てるんだよな。」と、何とも言えない気持ちもあったりして、なかなかPerfumeが好きだと公言できないでいました。また、「ポリリズム」のCDを買った時なんて、店員さんに「初回限定の特典で生写真がつきま~す」と言われて、も~んのすご~く(笑点の歌丸さん風)動揺したのを今でも憶えていますw

それはさておき、BABYMETALのビデオを繰り返しみてしまう大きな理由のひとつは、それまでのHR/HMにはあり得なかったダンスだったのですが、その振り付けにもPerfumeの時と同じく、独特な雰囲気を感じていました。そして、BABEYMETALのことを調べていく中で、振付師がPerfumeと同じMIKIKO先生だと知った時、これ以上の腑に落ちた感はねーや!とおもいましたよねw

違和感の向こう側

そんなこんなで何度もビデオを見ているうちに、BABYMETALに感じた違和感がクセになってしまい、やがて「中毒」へと変わっていきました。

その後、BABYMETALのパフォーマンスは神バンド(テクも凄いしキャラの立つ人ばかりw)を迎えて生演奏になり、国内外のフェスに出演するようになってからは、ファンカムのライブ映像を見られるようになりました。生演奏となると、もうステージのどこを見たら良いか正直ワケ分からなくなります(結果、神バンドの方のニコ生とか他の動画も漁り始めちゃうワケですw)。

しかし、そこで改めて気付いたのは、生演奏以前の当て振りバンド時代からそうだったのですが、SU-METALの真っ直ぐで力強いボーカルでした。

生演奏になっても、あの轟音に埋もれることのないパワフルなボーカルは一体なんなんだと。そして、メタル唱法とは異なる透き通るような歌声は一体なんなんだと。そもそも「パワフル」と「透き通る」は対極的なところにあると思うが、その2つが一緒にあるのも一体全体なんなんだと。また、「真っすぐ」なところで言えば、真っ直ぐだからこそ歌(歌詞ではなくココはあえて歌)が伝わるんだなと思うワケです。

SU-METALの歌声については違和感というよりは、最初から「新鮮」に感じていました。そして、それを再確認させられた生演奏のパフォーマンスより、BABYMETALが完全体へと進化していった時に、全ての違和感が「新しいモノ」という認識に変わっていったワケです。


アンチな意見について

新しいモノには批判が付き物です。ただ、私はアンチな意見も含めてBABYMETALを面白いと思っています。

HR/HMの歴史を振り返ってみても、70年代の初めにヘヴィメタルが生まれ、一度はパンクに追いやられるも、80年代のMTV時代に入るとグッドルッキンなメンバーがいる新しい世代のHR/HMバンドが沢山出てきてきました。楽曲もポップ路線なものが多かったり、バラードに力をいれたりと、そういう新しい動きに対するアンチな意見もあったワケです。

それでも、その波に乗っかって昔からのバンドが復活したし、そういう新しいバンドを通して古いバンドを掘り下げて聴くようになったりした人がいたのも事実だったりします。なので、BABYMETALからHR/HMの世界を知る若い世代がいても良いと思うし、私世代の人たちがノスタルジアを感じながらBABYMETALを楽しむのもアリだし、そこから昔の曲を久しぶりに聴いたり、新しいバンドを発掘してみたりするのも良いことだと思うワケです。

そして今、日本でも音楽業界や音楽メディアでもジャンル違いの人や、音楽とは関係のない人たちまでもがいろいろなコメントをしているというのは、まさに「BABYMETAL現象」なのだと思います。ほいで、いろんな意見が飛び交っている中で、私が最終的に思うのは結局のところ「好きか嫌いか」ってことだけでいいじゃん?ってこと。

でも、個人的には「なぜ嫌いなのか」を聞くのはとても好きだったりしますw それにたいして論破してやろうということではなく、ただ単にその理由を聞くのが好きなんですよね。なんでだろw

あ、そうそう。去年、英メタル誌『METAL HAMMER』主催のGOLDEN GODS AWARDでBABYMETALがBREAKTHROUGH賞を受賞した時、その司会が、かつて日本のメタル誌に「短パンだから表紙にしない」と言われたANTHRAXのスコット・イアンだったというのは、なにか感慨深いものがありましたよね。


まとめ & 「これも流行の30年周期なのか?」

いちおう言っておきますと、私は基本的にアイドルへの興味がそんなにあるわけではないです。そりゃバラエティー番組に出ていて面白いなと思ったりすることもあるし、いいなと思った曲やお知り合いの方が関わった曲はレンタルしたり、iTunesで購入したりはします(アルバム1枚通してはちょっと…w)。あ、でも唯一ハマってしまったアイドルは、おニャン子クラブと南野陽子です(中3から高1頃)。おっと、妖精ポピンズも追加しときましょうw

BABYMETALをアイドルというのなら、久しぶりに好きになったアイドルなのでしょう(おっさんだけどw)。でもPerfumeにしろ、BABYMETALにしろ、所謂フツーのアイドルとは違うところにいると思うんですよね。Perfumeのライブ・パフォーマンスはアートの域に達していると思いますしね。

MIKIKO先生による独特で人の目を引き付ける振り付けという点では一緒でも、BABYMETALはPerfumeとはまた違う次元にいるワケで、生演奏で生歌だし、楽曲もかつてのHR/HMバンドのオマージュ(これはライブ演出なども含む)は、昔からのリスナーをニヤリとさせる部分だし、メタルの派生ジャンルや他のジャンルを融合させたり、いろんな作曲家を起用していることで、幅広いファン層を獲得できる仕掛けが満載だと思います。

セカンドアルバム『Metal Resistance』なんて、更にメタル寄りになっているし、バイキングメタルやプログレッシヴな展開の曲もあるし、ゆいもあ楽曲もノリが良くて最高だし(声も落ち着いたw)、前作よりもアルバムとしての流れがすごく良くて、ラストトラックの「The One」を聴き終わったら、そのままリピートで「Road of Resistance」を聴きたくなっちゃう。

でもやっぱり新しいメタルの形ってことで、それにハマってしまう人もいれば、そもそもメタルを聞いていない人や古典的なメタルが好きな人、直感的にダメな人はやっぱり嫌いなワケで、それはそれで良いのではないでしょうか。ただ、お互いのことをdisったりするのはやめましょうねw

そして、ふと気付いたのが、今って「HR/HMは市民権を得るか?」なんていう記事が新聞に載るほど、HR/HMが一般的に知られるようになった頃からちょうど30年後くらいなんですね。これも流行の30年周期なのか?ということで、確かにそういうタイミングでBABYMETALが出てきたのかもしれませんよね。

はい。もっと話したいことはありますが(神バンドのところが話し足りないw)、いい加減この辺で終わりにします。

長文な上に乱文なのに最後まで読んで下さって、ありがとうございました!

それでは
See You !!

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*私ヒの字は音楽制作や翻訳(音楽関係)のお仕事をしています。
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